亡き母をしのんで

「亡き母をしのんで」と題して、昭和56年11月3日に亡くなった父・米田義昭が生前原稿用紙に残した文章を公開します

2018-02-05から1日間の記事一覧

10 (義昭より母へ 2.24付手紙。消印不明)

お手紙有難う御座いました。(編注、この「御手紙」は、7の手紙を指している。つまり、6の私の手紙は、私からの転入通知として一方的に書いたものであり、5の母の手紙は、6の手紙に先き立ち、私がその転入を電報で知らせたことに対する返事として書いた…

9 (父から義昭へ 2.22付葉書 2.23消印)

十六日付手紙(編注、8の手紙)昨日拝見、元気で通学している由安心した。御祖母様、御祖母様、伯父様方の御蔭げだと感謝の念禁ずる能はず。小包は今朝慥(たしか)に受取りました。切干等子供達珍しく、美味しいのでお喜びで頂きました。(以下略)

8 (義昭から母へ 2.16付手紙 消印不明)

お便り(編注、この「お便り」は5の手紙を指している。8の手紙を出した後、7の手紙を受取っていることが、内容をよく調べて分った。だから8は6の次に書くべきだった。しかし、書き直すのはたいへんだからこのままにしておく) 有難う御座居ました。相変…

(注)

①この手紙によると、母は私が依頼した上衣と合羽だけを送ったのであろう。遊学先の息子の好きな食物を一緒に入れることを思わない母がどこにあるだろうか。それだのに、母は、大根の切干も入れられないと嘆いているのである。末尾近くの「一円」も「十円」「…

7 母から義昭へ(手紙の日付なし。消印は22.2.19?)

お手紙(編注、6の手紙)ありがたうございました。 種々苦勞して學校へ入學出来、ほんとによかったですネ。室津も二三日前五分位雪がつもり、こんな事は今までにない事だそうです。毎日ゝガタゴトと風が吹きまくって居ります。こんな寒い日に、お祖父様はど…